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月光ゲーム
有栖川有栖著「月光ゲーム」

学生アリスシリーズ、別名江神シリーズの一作目。
英都大学・推理小説研究会の面々が巻き込まれる殺人事件の謎をとく。
エラリークイーンの「Yの悲劇」をサブタイトルに当ててある。

クローズド・サークル、ダイイングメッセージ、連続殺人。本格推理小説でありながら、青春小説の趣があると評判の一冊。

人は推理小説を読むとき、自身の推理を組み立てながら読むのを楽しみの一つとする。
私も例外で無く、クローズドサークルに残された、17人(うち2人死亡、2人が生死不明)の中で誰が犯人か、果たしてサリーと尚三は生きているのか、ダイイングメッセージの「Y」の意味は、全員生きて戻れるのか、と楽しみました。

私の導き出した犯人は「江神二郎」
推理小説研究会の部長。キャンプにおいては全員のリーダー的位置にあたる男。
明確にこれだという証拠は出せなかったので、しかしせっかくの思いつきだからと、無理やりに考えてみました。
キャンプ一日目、飯盒失敗で部員に雷を落とすという食べ物への深い愛着に、料理当番中、殺された3人は取り返しのつかない失敗をしてしまい、怒りを買ってしまったのではないかと思ったのです。3人全員でなくても、口封じとか。アリスの恋愛に苦言を呈する様も、理代が「京都を歩きたい」と誰かを思い浮かべながら言った相手も、もう全て江神さんと思えて。

が。
最終章で「これから江神二郎が犯人を指摘します」の一文に、頭から読み直しに戻りました。
そうか、江神が犯人を指摘するから「江神シリーズ」か、と納得しながら。
犯人「江神」シリーズだと、うっすら思っていた自分に叱咤。

犯人江神シリーズだと思った根底に、武者小路実篤著「友情」があったんですね。青春物の代名詞。
その主人公の親友にして、最後全てをかっさらう男・大宮とこの江神先輩が被ってしまったんですね。
推理物で最初の思い込みは、絶対駄目だと思い知りました。

さて、犯人は最愛の恋人を失って自暴自棄になってしまった男でした。犯行動機が薄弱な気がしましたが、そこはネガティブさん設定で。
最初の混乱の元であるダイイングメッセージ「Y」の説明は、最初から意味が無い、考えるなと再三物語で言われているだけあって、打撃力に欠けるものがありましたが、犯人の犯行心理にあったネガティブ思考をうまく話に混ぜ込む趣向は見事。アガサの「ABC殺人事件」を思い出しました。
この著者は、同名の作品を書いているようなので、こちらも読みたく思います。
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【2005/08/07 18:21 】 | 有栖川作品 | コメント(0) | トラックバック(0) | page top↑
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